大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和39(オ)573 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人近藤平松の上告理由について。

記録によれば、上告人が本件第一審の請求の原因が、本件土地の賃貸借の解除に

よる原状回復義務の履行に伴う訴を、原審において、所有権に基づいて明渡を求め

る訴に変更した旨の上告人の主張は、これを認めることができる。しかし、原審に

おいては被上告人ら代理人は右変更に同意しているのであつて、適法に訴の変更が

されたというべきところ、訴の変更のときには従前の訴訟資料がそのまま引きつが

れるものであるから、被上告人ら代理人の原審における抗弁は、上告人の右主張に

対するものとして提出されたものというべきである。そして原審は、本件土地にD

らと訴外Eとの間に転借地権が成立し、しかも上告人(控訴人)が払下によりEに

対する土地賃貸人の地位を取得するとともに、右転貸借を承認した旨を認定し、か

つ、上告人とE間の賃貸借の解除は虚偽の意思表示であつて無効である旨を判示し

ているのである。それ故原判決は、上告人の土地所有権に基づく請求に対し、被上

告人らのこれに対する抗弁を勘案して判断を示したものというべく、原判決には何

ら所論の違法は認められない。それ故所論は採るを得ない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 松 田 二 郎

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裁判官 岩 田 誠

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